2011年12月20日火曜日

こころの中にある場所

さて、今日も振込や事務仕事がいっぱいだ。
一日でなんとか終わらせて、明日は今年最後のプレに臨みたい。

昨日は夜、悠太をちょっと寝かせようと洋服のまま添い寝したら、
そのまま眠ってしまった。気がつくと夜中の3時。

今週のプレはてる君が来ているので、みんなにぎやかだ。

冬は空気が澄んで、景気がとてもきれいになる。
こんな場所に自分がいるのかと思う。

プレの教室でのみんなを見ていると、ちょっとした出来事でも、
一つ一つ、みんなで確認し合って場を共有して、想いを通わせている。
瞬間瞬間を慈しんで、世界の隅々までを愛しているなあと感じる。
世の中の人がみんな、こんな風になれたら、こんな気持ちを持てたら、
人を傷つけたり環境を破壊することもなくなると思う。

どんな出来事も、風景も人も自然も、この世界すべてを、
自分の細胞のように、深く感じ、味わっていたい。
やさしい気持ちで。
やさしくなればなるほど、消えて行かなければならない、
この現実の一つ一つが愛おしく、切なくなる。

彼らの知覚に近付くこためには、透明になって行かなければならない。
ほとんど、消えてしまう位に透明に。
感じる力が強くなれば、現実をヒリヒリするような感触で知覚出来る。

制作を通じて、彼らは深く一つになる。
なるというよりは、一つである場所に行く。
僕達スタッフも必ずそこについて行く。
どこまでもすすんでいいよ、大丈夫だよ、もっときれいなものが見えるよ、
と、これはスタッフが伝えることも、彼ら自身が伝えてくれることもある。

そこに立った時、この世界は本当に美しい。
そこに立った時、私達は本当の愛と平和に満たされている。

人のこころの中にはそんな場所がある。
僕達はいつもそこまで出掛けて行く。
生きることも、やがて死んで行くことも、この場所に立つために、
そこから見せてもらうためにこそあるのかも知れない。

その場所にこそ僕達はいる。
その場所にすべてがある。

遥か彼方の無限は、今ここにある私達のこころの内側にある。
すべての答えもこのこころの中に。
それが彼らの制作が示していることだ。

僕達は本当に回り道をしているのだ。
最初から探す場所は目の前にあったのに。

こころの内側にある調和を見つけに行こう。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。