2012年7月18日水曜日

夏休み前

さて、平日のクラスは夏休み前の最後の日だ。

今年は夏講座も7月中の午前中にしかできなかった。
来年こそはと思う。
8月は色々とお仕事が入ってしまう。

先日の保護者会でもお話ししたが、いよいよ、
よし子と悠太は東京を離れる準備に入る。
今は寂しいけれどしかたがない。

今後は東京と三重でより連携して良い活動にしていきたい。
環境を創っていくのに、先発隊が必要だ。
よし子は悠太も連れているし、手伝って下さる方が必須になってくる。

夏からの移動を考えてきたが、お世話になっている人に挨拶したり、
引き継ぎがあったりで、年内の移動となるかも知れない。

これまでのアトリエは変わらないので、参加されている方はご安心下さい。
よし子もメールでのやりとりはこのまま継続します。

東京アトリエは佐久間が責任をもってすすめていきますので、
何かあればいつでも言って下さい。
スタッフとしてゆりあもアトリエのことは何でも把握しています。

改めて、気を引き締めて、更に良くしていく意識で挑んでいきます。

これからのことは、おりにふれ書いていく。

少し前にいじめの話を書いた。
まだまだ議論が続いているようで、僕はもう書かないけど、一言だけ。
毎回書いていることだが、大人が気合いを持たなければだめだ。
気合いというのは不思議と何もしなくても伝わるものだ。
暴力の問題を扱った時も、僕は断固止める、これ以上いかせないということ、
いじめにしても何があっても認めない、許さないという態度が必要と書いた。
その場においては身体で止めるしかない。
口で厳しく叱りつけるしかない。
そのために、指導する側に嫌われたり、誤解されたり、
今の制度だと批判され職を失うこともありうるが、そういう覚悟が必要だ。
そんなことを強調して書いて来たが、
実を言うとこういう覚悟で挑んだとき、問題はほとんどおきない。
子供には大人の気合いが伝わる。

例えばどこかで話したことかも知れないが、
僕のところには暴力が止まらない人がお泊まりしにくる事がある。
突然、暴力が出たり自虐行為が始まったり、パニックになったり、
家を飛び出してどこかへ行ってしまうという人だ。
彼が一番混乱している時に家に来るわけだが、
僕は最初に覚悟を決める。いつでも何やってもいいぞ、と。
何か起これば必ず止めてみせる、という構えだ。
その上でリラックスして何事もなかったように一緒に過ごす。
不思議なことにこちらの覚悟は相手に安心感を与える。
どうなっても慌てたり混乱したりしない人がいる事は、
彼らにとっては安心につながる。
そして、何事もおきないで時間が過ぎていく。
安心して眠る。

大切なのはどんな時でも覚悟を決めておくことだ。
いじめは絶対に許さないし、くい止めるという緊張感があれば、
その意識は場所全体に伝わるものだ。
その上でどれだけ安心出来る、のびのびした空気感を出せるかだ。

人は安心した時に能力を発揮する。
安心した環境で成長する。
安心がなければすべては歪んだ形で出てくる。
人が安心して過ごせる場をつくるには、
すべてを受け入れるやさしさと同時に、
断固として間違いを認めない厳しさ強さが必要だ。
この2つは実は一体だ。

これは基本中の基本なので子供と関わる人は、
必ず身に付けていなければならない態度と言える。

そして、教育ばかりではなく、例えば僕達のアトリエの場においても、
とても重要なことだ。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。