2014年1月26日日曜日

制作の時間

そんな訳でしばらくは短めで書きます。
今日も少し穏やかな気候ですね。

昨日はお休みが多かったですが5名の作家で11枚の作品が生まれた。
すべて傑作。11枚並べてもそのまますきがない。

何もかもが自然で、その流れの中からたくさんの笑顔と作品が生まれて来る。

作家達は魔法のような創造性のリズムに入って行く。
時に向き合うことを避け、気楽な遊びに逃げようとしたり、
媚や恐れが誤摩化しをつくったりもする。
そういった一連の流れの後で、でも最後には目つきが変わって、
真っすぐに進んで行く。
すごいなあ、と思う。
僕自身もそのようにありたい。
なんだかんだ言っても、逃げても誤摩化しても、
そうやって人間的にうろうろしても、最後の最後でぱっと入って行く。

絶妙な間があり、リズムがある。
身体の奥で感じている流れが場にいる全員を貫く。

一瞬の中に宇宙の秘密が宿る。
あるものすべて、おきることのすべてが一つの法則を証してくれる。

場は色彩に包まれ、笑い声と歌が飛び交う。
流れ、変化し、あるべき形へ向かい続ける。
すべてのプロセスが完璧である。

僕達の目は冴え渡る。どんどん見えて来る。
見え過ぎるくらいに見えて来る。

そこにあるすべての動きと全員の心が一つの波や渦のように、
どこまでも深く感じられる。
過程を味わい楽しみながら、最後のものまでも見えて来る。

そうして、一日の制作が終わる。
また次もという気になる。
残されたものは作品だけだ。
作品はそういう時間の中でただ、残った形にすぎない。
それでも、その作品の中にはすべてが刻まれ、宿っているとも思える。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。