2014年4月30日水曜日

物事にも人生にも世界にも核や芯と言うものがある。
上っ面の浅い部分でうろちょろしていたいという常もあるが。

表面でのあれはああだとか、これはこうだとか、
良いとか悪いとか、好きとか嫌いとか、本当のところ、
そんなことは大したことではない。

もっともっと深いところ。芯の部分を見て行きたいし、触れて行きたい。

人にも、人の心にも芯となる部分がある。

作家達が制作すること、僕達が場を整えることは、
すべてこの芯へ向かって行くことだ。

人間の芯に辿り着いた時、同時にそれが自分の芯であり、
この世界の芯であることに気がつく。

始めからそれ以外に何もなかったのだと。
僕達の居る場所にはあなたと私なんてない。
これとあれとか、あっちとこっちとか、右も左も上も下も。
何にもない。
ただ得体の知れない気配だけがある。

何処でもない場所へ向かって進んで行く。

目的がある訳ではなく、
むしろ進んで行くことは元へ返って行くことなのだと思う。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。