2014年7月9日水曜日

上杉さん

台風はかなり大きいみたいですね。
いやあ、蒸暑かったですね。

昨日、前世田谷区議会議員の上杉裕之さんを偲ぶ会に出席しました。
多くは語らないことにしたいです。

出会いから始まって色んなことを思い出していた。
代々木から経堂へアトリエを移転する際には一緒に探して下さったばかりか、
ご自分の自宅をどうでしょうか、と提案して下さった。
ダウンズタウンで馬を飼いましょう、それが私の夢です、と常々語っていた。
多くの人をご紹介頂いた。
沢山相談にものって頂いた。
お誘い頂いて、色んな場所にご一緒した。
よしことのやりとりでは、
三重で早くゆうたと一緒に釣りをしたいと言って下さっていた。

映像で様々な場所で指揮をする上杉さんの姿を見た。
ベートーヴェンの第9を指揮する上杉さんを見ていて、涙が溢れそうになった。
そして、この人の根本はやっぱり音楽なのではないか、と感じた。
やさしくて愛があって、夢があって、素直な方だった。
その元には美に対する感性があったのだろう。

そういえば、テレビ番組のレポーターに挑戦する浅田真央を見たけど、
海外を歩きながら、出会うものに対しての驚きや発見の姿が本当に素直だった。
途中、リストのピアノ曲の演奏を聴く場面があった。
彼女は最初のいくつかの音を聴いただけで涙を流していた。
美への感受性が、やさしさや素直さの元にある。

美しいものを尊敬することほど大切なもことはない。
そして美は個人のものではない。
もっと普遍的な何かだ。
上杉さんの献身的な生き方はその一つの現れだったと思う。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。